宮大工が手掛ける建築物
宮大工は、世界最古の木造建築と言われる法隆寺をはじめとする国宝や文化財の保護や、神社仏閣の建築・修復を手がけます。
「仕口」や「継ぎ手」など、長年培われてきた“伝統の技”を用いて、手作業で木材を加工し、「木組み」と呼ばれる伝統工法で建築物を造るプロフェッショナルです。
宮大工は、世界最古の木造建築と言われる法隆寺をはじめとする国宝や文化財の保護や、神社仏閣の建築・修復を手がけます。
「仕口」や「継ぎ手」など、長年培われてきた“伝統の技”を用いて、手作業で木材を加工し、「木組み」と呼ばれる伝統工法で建築物を造るプロフェッショナルです。
工場でカットされた木材を、釘や金物で補強する現代の一般的な建築物と違い、神社仏閣を建築する木組み工法は、建築物にかかる力や方向に応じて、適した木を配し、適切な加工を手作業で施し、木材を組み上げるものです。木組み工法は長年の経験によって培われた知識や技術が必要なのです。
木組み工法は日本の気候風土に合っており、高い耐性をもつ工法で、長い歴史を経て現在まで伝わってきました。伊勢神宮では、20年に一度“遷宮”と呼ばれる社殿の造り替えを行います。これは、飛鳥時代から1300年に渡って継承されています。“遷宮”は、後世に建築様式を継承し、保存することも理由の一つとされており、携わる宮大工には“伝統の継承者”という役割もあります。
建築学だけでなく、宗教学や史学といった幅広い知識が求められます。神社仏閣の場合、地盤から木材の種類、宗派による特徴、ディテールの意匠など、知っておくべき知識は建築学の範囲を超越します。
専門性・難易度が高い。代表的な工法が「木組み」。一般的な木造建築は、釘や金物が使われるが、木組みはそれらをほとんど使わず、凸凹に切込みの入った木と木をはめ合わせて建物を組み上げる。
座学による知識の習得だけでなく、実際に目で見て触った経験の集積が必須だと言われている。ほとんどの工程を手作業で行う木組みは、長い工期を要するが、それだけに施工完了時の達成感と喜びは大きい。