今回は、
大工さん、特に宮大工さんには欠かせない道具のひとつである「のみ(鑿)」をご紹介!
のみ(鑿)
木製の柄と、刃が付いた金属部分で出来ており、
それらが一体化しているものと、木製の柄に金属の刃を差し込んで使用するものがあります。
部材と部材をパズルのようにかみ合わせることによって固定する「継ぎ手」という技巧はもちろんのこと、神社やお寺に「彫刻」を施したりとその用途は様々です。
いろいろなのみ(鑿)
のみ(鑿)には、げんのう(ハンマーのようなもの)で後ろを叩いて使用する「叩きのみ(鑿)」と、腕の力だけで木を削る「追いのみ(鑿)」の二種類があります。
また、大が小を兼ねることはできないため、刃幅や形の違う多くの「のみ(鑿)」を所持し、用途に応じて使い分ける必要があります |д゚)!
「叩きのみ(鑿)」は、構造材(柱などの接合部)に使うことが多く、大きなサイズの中でもさらに十種類をセットで使い分けるそう。大ぶりなものが多く、その扱いはとても難しいと言われています。
「追いのみ(鑿)」は、構造材(柱などの接合部)の仕上げや、造作材など細工作業などに使用するため、小ぶりなサイズの物が多いそう。仕上げに使うものとして、その切れ味がとても重要です。
石から青銅、青銅から鉄へ成長し、世界中で活躍していた!?
社寺建築に多く使われることから日本特有の道具と思われがちですが、実際にはその昔から世界中で「のみ(鑿)」は活躍して来ました。
エジプトでは、紀元前3000年以降のものとされる銅製の「のみ(鑿)」が見つかっていますし、ローマ時代の遺跡からは、更に進化をした鉄製の「のみ(鑿)」が見つかっています!!
新石器時代に石製の「のみ(鑿)」が誕生してから、青銅、そして鉄へと姿を変え、
人類のモノ作りを今も、支え続けているのですね (・へ・)
次回は……
次回の「大工道具を知ろう!」では、その芸術的な形でコレクターも?!
「墨壺」についてお話していきます。
お楽しみに!(・ω・)/