2023年11月17日(金)~19日(日)の3日間、
愛知県国際展示場を会場に、第62回技能五輪全国大会が開催されました。
全国の都道府県から様々な種目別に代表選手が選出され、
SADOからは、新潟県代表として【建築大工職種】に2名が出場。
今年で12年連続出場です!
出場するには?
技能五輪【建築大工職種】の県代表にはどうしたらなれるのか?
実は、国家資格【建築大工技能士】2級の実技試験が代表選考も兼ねております。
成績上位者から順番に選出されるため、県代表として選出されることは高い技能の証明ともいえます!
今年の出場者!
今年の出場はこちらの2名!

右)坂本新汰さん (岡山県出身 伝統建築学科3年生)
左)髙橋英将さん (福島県出身 伝統建築学科3年生)
2人とも、SADO入学まで建築未経験。
入学後のわずか2年間で出場レベルの高い技能を身に付けました。
過去の出場者を見ても、68%は建築未経験者が出場しているので、SADOでしっかり練習すれば“あなた”も出場を目指せますよ!
競技の様子
3日間の内、1日は道具の搬入と説明、残り2日間12時間で競技を行います。
建築大工職種の競技工程は、
①現寸図⇒②部材の木削り⇒③墨付け⇒④加工仕上げ⇒⑤組立て の順で進められ、それぞれの行程が全て評価対象となります。
ちなみに、課題は毎年8月頃に発表され、そこから約2カ月の間、本番へ向け練習を重ねます。
①現寸図:1畳ほどのべニア板に課題の展開図を書き上げます。


②部材の木削り:かんなで削り、きれいに整えます。


③墨付け:ノコギリ、ノミで加工する場所に寸法通り墨で印をつけます。


④加工仕上げ:墨付けをしたところへ、ノコギリ、ノミ、カンナなどを使い、正しくきれいに部材を仕上げてい行きます。


⑤組立て:全ての加工が済んだら、いよいよ組立てです。組立て中はノミなどでの加工は禁止なので、ここまでの作業に間違いがあると組み上げることができません。


大会の様子を動画でチェック!
感想を聞いてみました!

坂本新汰さん
難しかったところは?
課題が発表されてから、CADを使って図面を読み解くのが大変でした。
努力したところは?
どうしたら早くきれいに、そして時間内に終わらせることができるか。制限時間内に完成させられるように沢山練習しました。
大会に参加しての感想は?
周りのレベルが高かったです。仕上がりのきれいさ、例えば墨付けのきれいさやカンナなども上手い人はきれいだった。あとは、周りに影響され自分のペースでできなかったことも反省点です。
成長できた点は?
自分で考えながら、問題解決する力を養えました点と、何度も練習を繰り返したので、精神的にも強くなれたと思います。
来年度出場する後輩へ向けて
2級建築大工技能士試験の課題の読み解き方を理解しておかないと、五輪の課題理解が難しいので、その辺から準備しておくことをオススメします!

高橋英将さん
難しかったところは?
坂本君と同じで、図面を読み解くのが大変でした。
努力したところは?
完成までの時間を短縮できるように、図面の寸法を暗記し、何度も練習を繰り返しました。
大会に参加しての感想は?
本番では、ペース的には余裕をもって進めることができましたが、組立てが思い通りにできませんでした。序盤の現寸図のところでミスをした為、墨付け加工と狂いが生じてしまいました。
成長できた点は?
カンナの研ぎや刃付けなど道具の準備が早くなりました。また、メンタル的にも強くなれたと思います。
来年度出場する後輩へ向けて
五輪の前年の課題など、CADを使って解いてみると理解が深まると思いますし、規矩術(きくじゅつ)も練習しておくとよいと思います。
技能五輪では、難しい課題に加え、時間の制限やいつもと違う会場の雰囲気など、完成させることだけでも難しいですが、出場した2名はしっかり完成させたのでとても立派でした!
練習期間から競技当日まで立派にやり切ったと思います!
お疲れ様でした!
