『建築大工技能士』とは?
建築大工技能士とは、木造建築の大工工事の仕事に必要な技能を認定する国家資格です。
実技試験と学科試験があり、等級によってその試験内容が異なります。
SADOでは基本的に1年次に三級、2年次に二級の検定試験へ挑戦します!
※工業高校等を卒業しすでに資格を持つ人は、上の級を受験します。
三級建築大工技能士
入学して約1年が経とうとしている1年生の皆さん(時の流れは早い……)。
普通科の高校から入学した学生さんの多くは、工具の扱い方など一から多くのことを学んだ1年間だったはず。その成果を発揮するためにも、検定合格を目指します!
実技試験対策としては、佐渡、羽茂地区にある実習場へ足を運び、親方からみっちり実技指導を受けました。冬休みも、アルバイトや帰省の合間にほとんどの学生が自主練習へ通ったのだとか。
試験当日。三級の実技試験では2時間45分という定めらた制作時間内に、寄棟小屋組(※1)を制作するというもの。練習の成果を発揮し、受験した学生全員が制限時間内に課題作品を完成させることができました!

※1 寄棟(よせむね)とは、建築物の屋根の形状のひとつ。主に寄棟造りといいます。四方向に傾斜する屋根面をもつものなど、屋根のある建物のことを総じて呼ぶ場合もあります。
二級建築大工技能士
二級は三級に比べ課題の難易度がかなりあがるのだとか。その他にも、来年度の技能五輪への出場切符(※2)もかかっていますから、更に気合いが入ります!
2年次の学習では、軒反り模型、住宅模型の制作、建築CADの学習など、技術も知識も更に深めた皆さん。今年後の集大成として、検定試験に取り組みます。
※2 技能検定では、制作する課題作品などで好成績を得ると、都道府県代表者として技能五輪全国大会へ出場することができます。SADOでは10年連続で、技能五輪全国大会への出場者を輩出しています。すでに2級を有している人は、技能五輪の予選として実技試験へ挑みます。
二級の実技試験は、展開図を書くところからスタートし、制限時間が5時間30分と長丁場。途中でお昼休憩を挟んでの試験です。課題作品は柱建て片四方転び(※3)。練習で造った作品を見てみると、なんだか椅子みたいです。

※3 柱建て四方転びとは、4つの隅(四隅)の柱を上部にかけて、少し中心へ傾けた形をいいます。主に東屋の柱や椅子の脚などに用いられます。
少しでも図面が間違っていれば、その後の作業にズレが生じてしまうため、製図、墨付けとその都度、審査を受けながら、次の工程へ進んでいきます。
時間内に図面通りに完成させることが合格への絶対条件になります!
ですので、試験前は時間を計りながら何度も何度も練習を繰り返します!
試験結果は……
国家試験ということもあり、すぐには結果の合否が分かりません……。
が!実技の結果を見る限り、3級は昨年同様100%合格できたんじゃないかなと思います!
2級も昨年の87%を超える高い合格率になりそうです!!
自分の頑張りを信じて結果を待ちつつ、次の学習へ歩みを進める学生の皆さん。なにはともあれ、皆さん試験対策など本当にお疲れ様でした!
