日本が誇る伝統文化の継承者を育成したい。匠の技を誰もが学べる学校。
独特の文化からはぐくまれた佐渡の芸術文化
鬼太鼓や能など、多くの民俗芸能が伝承されている佐渡。これらは古くから年中行事に欠かせないものとして受け継がれ、日常生活の中に息づいてきました。こうした佐渡の民俗芸能の特徴は、地域ごとに特色を持つということ。つまり、それだけより多くの伝統文化に触れることができる佐渡は、物づくりに欠かせない感受性や、インスピレーションを養うには、この上ないフィールドだといえるのです。
このように、悠久より受け継がれ伝えられてきた豊かな文化と自然環境から、多くの芸術文化が開化しました。中でも、金山から排出された二酸化鉄を用いた無名異焼からなる陶芸。良質な真竹の産地として、竹工といった工芸品から発展を遂げた竹芸は、佐渡を代表する伝統工芸といえます。しかし、竹芸においては、残念なことにその言葉、その物すら国内では知られていないという現実もいなめません。
ところがこの竹芸は、欧米ではバンブースクラプチャー(竹の彫刻)として、収集家の間で売買されています。さらに、コレクターから「佐渡で後継者を育成してほしい」。そうした依頼まで飛び出しています。これは、竹芸の芸術性の高さが、世界的に評価されていることの裏付けであり、欧米に間違いなく竹芸の素晴らしさが浸透している証だといえます。
アーティストとして、世界で活躍できる人材の育成
世界を活躍の場にと、グローバルな視野で芸術活動を展開する佐渡の竹芸。そして、伝統の無名異焼をはじめ、青磁の陶工において人間国宝を輩出した佐渡の陶芸。これら二つの伝統工芸をはぐくみ、継承してきた佐渡は、まさに名匠の島、伝統工芸の島といっても過言ではないでしょう。
失われつつある日本の伝統的な芸術文化に歯止めをかけるとともに、日本が誇る伝統工芸の素晴らしさを、国内はもとより世界へもっと伝えたい。その礎が佐渡にはあると、私たちは考えます。
だからこそ本学科は、本物を追求します。陶芸も竹芸も、現役の作家から実践を通して、技術と知識を習得。特に、陶芸では全国でも類のない登り窯を用いた特別実習を体験、炎を操る醍醐味と技術を、本物に触れながら身に付けるのです。そんな匠を育てる環境が佐渡にはそろっているのです。
――― だから、佐渡
見て触れて体感する、生きた教材
■無名異焼
佐渡がはぐくんだ無名異焼は、制作工程で「生磨き」や焼成後の「砂研磨」という特殊な作業があるのが特徴です。製品は非常に硬く、叩くと澄んだ音がし、使い込むほど光沢を増していく逸品です。
■相川技能伝承展示館
相川地区の伝統工芸品である「無名異焼」と「裂き織り」の制作体験ができる施設です。陶芸のみならず、裂き織りなどの工芸品も制作体験を通して、物づくりの心や感性を磨くことができるでしょう。
■能楽
佐渡は昔から能が盛んな土地です。島内には現在も30以上の能舞台が点在し、神社祭礼として新能が奉納されています。民俗芸能が盛んな土地の文化に触れることで、インスピレーションに磨きがかかります。